”春眠 暁を覚えず”3月の卒業式の頃から桜の散る頃までの時期、何となく睡魔に襲われる。そうするとお袋からよくこの漢詩を聞かされことを思い出した。まだその時期には早いが、今年は暖冬のせいか三寒四温で春の訪れが早いかもしれない。昨日は冷たい風が強く吹いたので、その分今日は少し暖かさを感じる。
春眠 暁を覚えず/ 処々 啼鳥を聞く / 矢来風雨の声 / 花落つることを知る多少 / と漢詩で読む。
心地よい春の眠りに夜の明けたのも知らず、うつらうつらしていると/あちこちか
ら鳥の鳴き声が聞こえてくる/夕べは雨や風の音がしていたが./咲き始めた花はどれほど散ったのだろうか/と訳せる。
昔から私たち日本人によく親しまれた詩である。平易な表現であるが、それでも浅い春の朝の気配が頭の中に描写される。そんな情緒にもなかなか浸れない今日この頃である。