一昔前、私たちの意識としては先輩が後輩に親切丁寧に教えるなどという文化はほとんどなかったと言っても過言ではない。『覚えたければ、先輩方のしていることを見て盗め』『感じて、自分で考えろ』というのが当たり前で、質問をすると「まあ、しょうがない。これこれは、こうゆうことだ」といった感じであったことを記憶している。
秘書になりたての頃、運転手として道路を覚えることから毎日住宅地図とにらめっこをしていた。そのかいあって今でも宮城県内・仙台市内は信号の変わり目までも覚えている。話を元に戻すが、しかし最近は、それでは若い社員からこの会社は・・・・・・といったような批判を受けてしまう。
どちらにも理があると思うが、『見て盗め』というのは、自分で考えることで自主性が生まれるし、身になるものも多い。色々な人からいいところを盗むことで、自分の中の引き出しが増えることになる。
一方、基本を丁寧に教えられれば、それだけ早く実践経験を積むことになり、実体験から学ぶ機会を多く得られるということになる。
つまり、どっちもどっちであるが、いずれにせよ意識が変われば視野が広がることには変わりはない。時代に合わせて取り組むことにしていきたい。